ソシャゲ会社の人間としてソシャゲのイベントを分析してみる

先日iphoneで、過去の課金履歴がみれることを知って興味本位で遡って計算していたらあっという間に50万を超えてしまい真顔になってそっ閉じしたチャットです。課金は計画的に・・・

さて、そんな僕ですが、ソシャゲを本気で遊んできたなかで感じたり気づいたことを、運営側の人間としてもいったん言語化したいなと思いまして。

それではツラツラ書いていきたいと思います。

ソシャゲのイベントについて

ソシャゲのイベントは基本的に以下の形のいずれかであることが多いです。

では、それぞれについてもう少し細かく観察してみます。

マラソン

特定のクエストをひたすら周回するタイプのイベントです。
周回していくたびにポイントが溜まっていきその獲得したポイントに応じて報酬が与えられるというのが基本です。

獲得したポイントをアイテムと交換できたり、獲得したポイントの累積値によって報酬が与えられたりします。
または、獲得したポイントをランキング形式で競わせて順位に応じた報酬を与えるというのもあります。

報酬があるといえど、基本的には同じことの繰り返しになってしまうのでいかにユーザを飽きさせないかが重要にもなってきます。
よくあるのはストーリーを用意して一定ポイントごとにそのストーリーが開放されていく。などなど。
もちろんコストが掛かるのですべてのソシャゲがそうやっているとは限らないです。
※ただ、1年以上続ける場合来年は復刻として同じものをだせるのでそこはかなりでかいと思います。

ユーザ的には掛けた時間がそのまま結果(報酬)として反映されるので一番わかりやすいイベントでもあります。

なお、ソシャゲによってはスタミナ回復が非常にシビアで絶対に課金してスタミナを回復しないと完走できないものもあります。
ただそういうソシャゲは多くの場合、
例えば最高レアリティのキャラをガチャで獲得できる期待値が3万円の場合、必ず、それより低い期待値でそのレアリティのキャラが獲得できるようになったりしています。(もしくはそれと同等かそれ以上の価値の報酬が用意されている)

普段であれば、スタミナ回復に課金なんてするわけねえだろ!
って考えるところですが、ユーザ(僕も)はこのときばかりはニコニコしながら課金しまくります。
いかにユーザに、「このイベントはお金払ってでもスタミナ回復する価値があるんですよ^^」って伝えられるかが非常に重要だなと感じます。

レイド

複数人でCPUを相手にするタイプのイベントです。
CPUを相手にするという意味ではマラソンと同じですが、こちらは複数人で強大なボスを叩くというのが面白さのポイントです。
最初は自分ひとりでも倒せる程度なんですが倒すに連れてボスが強大になっていくため協力を余儀なくされていきます。

この協力するというのがとても大事でいかに、【協力して戦っているか】、【協力したことで倒せた!】というのをユーザに経験してもらうかがポイントです。

ボスを討伐し終わったときに、
雑魚プレイヤーワイ「(顔も知らない【ファイナルたかし】さん、本当にありがとう・・・!)」
ファイナルたかし「ふ、俺のおかげでこの人はボスを倒せたってはっきりわかんだね」

といった関係ができるとユーザは楽しんで遊べるのかなと思います。
(ファイナルたかしは僕がこないだMHWでベヒーモスが倒せなくて泣いていたときに入ってきて獅子奮迅の活躍を見せた野良プレイヤーの名前です)

ボスを倒したときに、誰がどれだけダメージを与えたか。みたいなのが表示されるのはすごく重要です。
表示されたダメージをスマホ越しにみんなで確認し、ドヤをしたいがために強い武器やキャラクターを手に入れたくなる。のがよくある話です。
また、低いダメージだった人も、
「俺もこんなダメージだして、、、ドヤしたい!!」
と思って課金に走る。こともありえます。

共闘する系のアプリでは必ずといっていいほど、与えたダメージみたいなのが確認できます。それは↑書いたような効果も狙いの一つのはずです。

PvP

僕が大好きなイベントです。
(多分)Player vs Playerの略です。
こちらは一対一の対人戦です。

これの面白いところは、相手が考えに考えたパーティやデッキなどをものの見事にブチのめすところになります。
相手をブチのめすためには扱えるキャラ多いにこしたことはないので課金してキャラを手に入れたり育てておく必要があります。

ただしこれ系のイベントなどはユーザによって好き嫌いが分かれるので実施すべきかは慎重に考える必要はありますが、売上は出やすい気はしています。
反面、課金しないユーザは課金勢にただただ叩かれるだけのサンドバッグになるので、
「どうせ課金してる連中には叶わねえわ」
といってやめていく可能性はあります。

ただし、PvPはいわゆる【メタ】というものが存在するので、無課金勢でもメタさえ掴んでいけば少なくとも特定の課金勢には太刀打ちできたりするのが面白いところです。
※メタとはいわゆる相手の弱点みたいなもので、じゃんけんでいうとパーへのメタはグーです。(極端すぎる例ですが、実際PvPはほぼじゃんけんみたいな面が強いです)

そのメタをいかに上手に提供するかは運営としては難しいところだと思います。
誰でも簡単にメタが作れてしまうと、課金ユーザとしては課金する意味がなくなっちゃうし、
まったくもって作れない(というかメタが存在しない)となるとやはり無課金ユーザはつまらなくなってしまう。

もちろんメタが出回るとまた新たな強いパーティが現れてだんだんとそれが蔓延していきます。
するとまた誰かがそのパーティへのメタを考えます。
メタが出回ります。
ループします。

を何回か繰り返しているうちに、新たなキャラが追加されます。
といった形でうまくやればインフレが進みにくいイベント(というかコンテンツ)です。(絶対にソシャゲはいつかはインフレを起こします)

また、PvPはリーグ形式のイベントであったりもするのでその順位を競うためにユーザ同士で殴り合います。これがまた楽しいんだ。

GvG

(多分)、Guild vs Guildの略です。

これは複数対複数のバトルになります。

ソシャゲとしてはかなり人気の高いイベントだと思います。
みんなで協力するというところはやっぱり楽しいですし、作戦とか組んでその作戦通りに勝利できたときなんて酒がうめえこと。
これの面白いところは勝てばもちろん楽しいのですが、負けても楽しいときさえあります。
負けても楽しいと感じるときはだいたい接戦の末負けたりしたときは終わったあとに、
「惜しかったねーw」
みたいなやりとりをメンバーとしたり。
バトルだけじゃなくて、バトル後のメンバーとの会話もGvGの魅力の一つだったりします。

メンバーと仲良くなればなるほど、もっと強くなりたいという気持ちにもなって課金意欲もわきますし、無課金のユーザももっとクエストなどを回して強くなろうというモチベーションなどがあがったります。

僕自身、こういうソシャゲのギルドのメンバーとオフ会とかで遊んだりもします。
僕はゲームの攻略記事をブログに書いたりしてるのですが、オフ会のメンバーが知らずにその攻略記事を僕に勧めてきたのは面白かったです。
きっかけはなんであれそういう仲間と一緒にゲームするのが、昔からの楽しいゲームの在り方かなとか思ったりします。
64のスマブラでは煽ることを学び、
ゴールデンアイでは裏切(られ)ることを学んでそこから様々なことを学んだ。
本当にあのころは楽しかった。あんなに素晴らしいゲームを作ってくれた大人、そして買ってくれた親に感謝しかない。
話が逸れました。

なお、GvGはバトル中ずっとゲームに張り付いていなきゃならないという面もあるので、
各ギルドでバトルの時間を選択させる。などの工夫をしているソシャゲもいくつかありますね。
その人の生活スタイルに合った形でゲームができるというのはユーザとしては非常に嬉しいものがあります。
元々朝の時間帯で遊んでたけど、仕事の都合で夜のほうがやりやすくなった。ってなったら夜のギルドに移動すればいいだけなので。

ユーザが好むイベントではありますが、マッチングのロジックがクソだと結構萎えます。
「なんでうちがこんな強いところあたるのよおおおおww」
「はーやめやめ」
という場面を何度も見てきました。
とはいえ毎回毎回、ユーザの満足のいくマッチングを行うソシャゲは見たことがないので、大事なのは差がありすぎるマッチングをどれだけ減らせるかというところだと思います。

以上です

ソシャゲの運営会社としてはわかりきっているようなイベントですが、
改めてこうやって言語化、文章化してみるのも面白いかなと思って書いてみました。

またどのソシャゲのどのイベントもそうですが、開催を重ねるに連れてどんどん進化していっています。

  • 周回のしやすさ
  • 報酬の強度の大幅な変更
  • 難易度がエグいことになってる
  • 普段ボイスがないのにイベントのときにはボイスがありになっている

などなど。
ちなみに最近のソシャゲはほぼすべてフルボイスが主流ですね。
声優さんなどの人気上昇など、時代の流れに沿っている感はあって面白いです。

こういった進化の背景には運営の、
「もっと面白く、もっとより良くならないだろうか」
という思いが感じられたりもします。

「当時これが上手くいったからまたやっとこう。ずっとこのままいこう。」
というマインドだとどうしても、その場で停滞してしまいますし、新しくでてくるアプリなどに追い越されてしまいます。

実際のところ、最近の人気タイトルとかでは今日紹介した4つのイベント、いずれにも属さない形式のイベントを開催していたりします。
基本を抑えた上で、他とは全く違うことをやることで頭一つでる作品になるのは当然のようですが、なかなか難しいことだしそれを成功させるというのはすごいことです。たくさんの失敗もあったんだと思います。

もちろんそれがまた主流になってくるので、そうなったときにまたそれとは外れたアイディアが生まれてヒット。そしてそれがまた主流になっっていく。というサイクルの中、新たなアプリがでてくると思うと数年後のアプリの形が楽しみです。

ひとつのイベントや施策、または新規タイトルを一通り考えたときに、
「もっと良くならないだろうか」
と立ち止まって考えたり、周りのメンバーと相談していくことで更に良いものは出来上がるんじゃないかなと思います。

だいぶ長く書いてしまいましたがここらへんで筆を置きます。

ゲーム

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